柿の効能

柿の学名は、「ディオスピロス・カキ」 とつけられています。この学名から柿が日本原産であることが証明されます。というのは、ギリシャ語でディオスは〝神の″ピロスは 〝贈り物″ という意味を表わしているからです。したがって神からの贈り物である果樹、それが柿ということで、カキと名づけられたのは、日本原産のものであるとのあかしといえましょう。

日本では、北海道を除いて各地で見られます。「柿が赤くなれば医者が青くなる」 とことわざにありますが、それほど、薬効のある果物だということなのでしょうか。一説では、栄養価が高いことを意味しているともいわれています。いずれにしても、一般の人々にとって医者の代りをしてくれるほど利用しやすい果物だったということでしょう。

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その栄養面ですが、果実はビタミンAとCの豊富なことが特徴です。ですから、風邪の予防、二日酔い、また肺を潤すのでせきを止める薬効があります。若葉には、利尿作用、新陳代謝作用があり、ビタミンCも含まれていますから、動脈硬化や高血圧予防の薬効も持っています。止血作用や解熱作用もあることから、中国では胃潰瘍の出血、鼻血などの治療法に柿の葉茶を用いているそうです。へたの部分は漢方薬では〝柿帯″と呼ばれ貴重品扱いされています。果実だけではなく、葉やへたまで利用できるわけですから、病気の種類の少なかった時代では、当然医者は青くなったことでしょう。

ところで、柿には利点ばかりではなく欠点もあります。それは、身体を冷やす作用があることです。柿に含まれる渋の成分タンニンが、鉄分と結びつき、貧血を引き起こすことになり、この状態が冷えるといわれた原因といえるようです。また、実際に身体を冷やす作用の強いものですから、風邪の熱を下げたり、二日酔いのほてりを除くわけですが、胃腸が弱く冷えやすい人、貧血の人、冷え性の人は逆効果。たくさん食べないように。それに、タンニンは便秘の原因となるともいわれ、便秘がちの人は多食に気をつけましょう。

風邪予防や二日酔いに柿なます

柿のビタミンA、Cは風邪ウイルスに対するのどや鼻の粘膜を丈夫にしますから、毎日柿をそのまま食べるか、柿なますなどにして食べます。柿なますは、柿と大根を使いますが、どちらも風邪予防になる果物と野菜です。足元が寒い、背中がぞくぞくするという時期には、つとめて食卓にのせましょう。柿なますは、柿はせん切りにし酢と砂糖でしんなりさせ、大根もせん切りにし塩でしんなりさせます。酢、塩、砂糖で合せ酢を作っておき、水気を絞った柿と大根を入れてよくあえ、味をなじませて出来上りです。

二日酔いにも、柿のビタミンCが肝臓の働きを活発にしますから、アルコール分が抜け、気分がすっきりします。お酒を飲む前に、柿を1~2個食べておくと悪酔いしない、というのはビタミンCがたっぷりとれるからです。

高血圧や動脈硬化予防に柿の葉茶を

柿の葉、特に若い葉の利尿、新陳代謝作用は、高血圧や動脈硬化の予防になります。若葉のころにお茶を作っておくといいでしょう。葉を摘み、よく洗い、蒸し器で数分間だけ蒸し、すぐにざるや皿などに広げ、水分をすばやく蒸発させます。この時、ゆっくりと水分を除いたのではビタミンCが水分とともに逃げてしまうことになりますので、できるだけ手早く行なうことです。そのあと、葉を刻み、ざるに広げて風通しのいい所で完全に乾燥させます。これをお茶と同じように毎日飲むわけです。ただし、緑茶、コーヒー、紅茶と一緒に飲むと、効果がゼロになります。柿の葉をやめてもしばらくは控えたほうがいいでしょう。

虫刺されには干し柿を酢につけて

はちやぶよに刺されたときには、干し柿を酢にっけて、少しやわらかくなったところを刺された部分につけます。柿の渋が作用して痛みがうすらいでくるでしょう。

しもやけにへたの煎じ液

へたはしゃっくりを止める作用がありますが、それには、10個分のへたを200ccの水に入れて半量になるまで煮つめた煎じ液を飲むのです。大体盃1杯ほどでほとんど止まるようです。この煎じ液は、しもやけに塗っても効果がありますから、手や足の血行が悪くしもやけになりやすい人は、煎じ液をあらかじめ塗り、予防しておくようにしましょう。

渋柿の渋抜きには新聞紙

庭の柿の木に実った柿は、おいしそうにみえても渋柿が多いもの。せっかくとってもなかなかおいしくするには手間がかかります。簡単に渋を抜くには新聞紙に包んでおきます。空気にふれさせないことで自然に渋がなくなるようです。ただ新聞紙は厚めにして、1週間くらいおきましょう。これで庭の柿もおいしく食べられます。また、へたに焼酎を落としても渋が取れます。

柿の皮の効果的利用法

柿の皮も捨てずに使います。白菜や大根の漬物に一緒に入れると甘みが出ておいしくなります。また、皮を干しておき、魚を煮るときに一緒に入れると、柿の甘さがほどよく作用して、甘みのきいたおいしい煮魚が出来ます。

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